日本語教育
日系子弟のための日本語教育実践交流会 ワークショップ
平成19年10月21日(日)JICA横浜にて
テーマ:日系児童・生徒の学習支援について考える
ワークショップ
ワークショップでは、まず「地域」「学校」2つのグループに分かれ、その中でさらに2~3の小グループで話し合いをしました。
[Aグループ(学校における学習支援)]

討議内容:
- 学習支援について
- 母語をどうするか
●小グループ1
学習支援について
- 取り出し授業 支援はしているが十分なものとは言えない。
- 栃木県では日本語教師からの働きかけで、教育委員会から週に三回先生を呼んでいる。行政のバックアップがある。
- 校長先生などの理解が重要
母語について
- できれば両方できるのが理想で、家庭では母語を使用し、外では日本語を使用してほしいが、児童にとっては二つの言語を学ばなければならないことは負担である。結論は出ないが、母語もしくは日本語、いずれにしても一つをしっかりと身に付け、第二言語はある程度のレベルまで持っていくことが望まれる。
●小グループ2
- 抜本的な意識改革が必要。例えば、教師も外国人に対する教育に対して理解をしてほしい。外国人児童の保護者も意識改革が必要。保護者自身も日本語に自信がないため、教育に熱心さが見られない。また、保護者の勤め先の人たちも、雇用する以上は被雇用者の日本語学習を支援するべきだ。
- ボランティアだけでは生活できないこともあり、外国人の支援をしたいと思っている人はたくさんいるが、需要と供給が一致していない現実もある。
●小グループ3
学習支援について
- 日本語学習を支援する人たちの問題だけではなく、学校の先生、児童、支援する人の信頼関係が重要。協力的ではない先生たちにどのように歩み寄り、理解を求めるかが重要。支援している教室の様子や学習の進歩状況を先生に報告する必要があるのではないか。
- 支援する取り出し教室はとても居心地がよく、そこからなかなか出られないことや、実際の教室に戻ったときになじめない問題もある。しかしながら、取り出し教室のような場所もないと、精神的ストレスも大きくなるので必要な場所ではある。
●小グループ4
- 現場の状況。大田でのバイリンガル教育は、初期指導と教科指導。初期指導はポルトガル語で行われている。明確なガイドラインがないため、どこまで教えるかの基準が曖昧である。
- 取り出し学級から普通の学級に戻るタイミングはテストで6割取れたとき。独自の基準で定められている。
- NPOなど地域を巻き込んでの支援が行われている。
- 中学校での現状は、部活動などが忙しく取り出し授業を行うのは難しいとはいえ、15%が外国人なので、国際学級があり、理科と社会の時間に日本語の勉強をしている。そのときには、理科と社会の成績は「1」がつく。浜松市立の場合は母語で受験することができる。しかし、母語のレベルが低く受けることができない人がほとんどだ。
- 太田市のバイリンガル教育では、母語保持や母語発展のための教育はできていないのが現状である。
- 学校の教育現場では学校の生活に慣れていくことが重要視されてしまうので、母語の学習に関しては、家庭での教育が主になっている。
- 年度末に行政に現状を報告している。自治体によっても対応はまったく違うので加配の先生の数もまちまちである。
[Bグループ(学校における学習支援)]

討議内容:
テーマA 学校と地域の連携について
テーマB 地域での外国人児童への取り組み
●小グループ1
テーマA 学校と地域の連携について
現状の問題は何か
- 学力差
- 人材育成・・・人材確保、ボランティアのレベル差
- 行政のサポート強化の必要性・・・教育委員会の援助
- 地域サポート・・・ボランティア、日本語施設
原因は何か
- 日本語教育機関、家庭の資金不足。教育委員会などからの支援が望まれる。
どんな対策があるか
- 意識改革・・・家庭、地域や行政で外国人を受け入れること
- ネットワーク構築
- 学習者どうしの学びあいのサイクルをつくる
- 既存施設の有効活用・・・公民館など
- 人材の有効活用、育成、確保・・・定年退職者など
- 資金捻出・・・外国人を多く抱えている企業、行政などからの援助
- 学校と地域の連携・・・例)教育委員会からサポートできる人材を派遣する
- 日本語教育機関以外の地域団体での受け入れ、交流・・・野球チーム、少林寺など
- 家庭の教育意識
テーマB 地域での外国人児童への取り組み
ボランティア団体で問題になること・・・資金不足
行政のサポートなしでがんばっているが・・・
*日本語学習支援施設以外での団体を活用するのはどうか?
例)町の習いごと、野球チーム
→そこで互いに情報交換し、異文化を認め合える場に。親のあいだで連携させるようにしている。
→外国人でかたまってしまう場合は?・・・交流させようと仕向ける。口コミで広く知られて人数が押し寄せる。
→とりまとめる人材の育成:プライベートでの関わり、モラル意識の共通理解が必要
- 運営側のそれぞれの意識の高まり・・・例)アメリカのカンバセーション・パートナー
- 学習者同士の学びあいを促す・・・学習者を受け入れる意識改革
- 大学機関での積極的関わりを・・・例)神田外語大学:留学生との交流。そこから外へ広げたい
- 既存の施設の有効活用
●小グループ2
テーマA 学校と地域の連携について
現状把握
○大和市のケース
教育委員会では外国人児童生徒相談員(母語支援、日本語学習支援)、日本語指導員30名弱在籍している。
背景には1980年からのインドシナ難民の定住化がある。
*日本語指導員は予算の関係で回数に制限がある。
→支援の流れ:通訳派遣、面談→子どもの問題のあぶりだし→ボランティア派遣
○市川市のケース
地域の特色:国籍、家族構成に多種多様の生活背景がある。
教育委員会の通訳講師がボランティア講座にも関わっているため、メリットが大きい。
学校と地域が連携することで何が実現されるか?
どんな対策があるか
テーマB 地域での外国人児童への取り組み
地域でどんなことができるか
地域での取り組みの問題点
→キーパーソンが各家庭の情報収集を行い、情報発信することによって、人材を集め、つないでいく。点を線にしていく。

